犬のコミュニケーションとは?
ボディランゲージという言葉を聞いたことはありますか?
犬のコミュニケーション法で、聴覚、嗅覚、視覚を使って犬はコミュニケーションをとります。
このボディランゲージは人にも向けられるので、犬の感情やメッセージを読み取ることができます。
犬は目に見えること(視覚)、音(聴覚)、匂い(嗅覚)を使ってやりとりをします。
毎日の生活や犬のしつけの時など、犬の行動やサインから緊張している、不安な状態、ストレスになっているなどと解釈します。
想定して判断するのではなく、目にした行動をそのまま犬からのメッセージとして受け止めるようにしましょう。
視覚によるコミュニケーション
犬のコミュニケーションの中で最も理解しやすいのが、見たままに読み取れるこの視覚によるものです。
犬は争いを好まない動物なので、警告なしに噛みつきや威嚇、吠えなどの行動を起こすことはまずありません。
もし犬が何らかの警告を出しているのに何かの行動を起こしたのであれば、私たちが犬の微妙なメッセージを読み取ることができていなかったということになります。
それは身体の一部だけの小さな変化であることが多く、表情や姿勢、動作などから犬の心理状態を見分けていきます。
そのために必要なことは、犬をよく観察することです。
私たちがよく注目してみる部位は耳と尾が多いのですが、よく犬を見ていると口元やマズル、目、背中などが変化しているのがわかります。
聴覚によるコミュニケーション
犬の鳴き声をどれくらい聞き分けることができますか?
犬の鳴き声は大まかに区分けすると
①鼻を鳴らす
②悲鳴をあげる
③吠える
の3種類に分けられますが、これだけではなく様々な声色を使い分けています。
声色は犬の大きさや体型によって異なり、小型犬は甲高い声で吠える傾向があり、大型犬は低い声で吠える傾向があります。
家庭で飼われている犬が吠えるのは、私たち人へのコミュニケーションのひとつとして、メッセージを送っているためです。
人が犬の声のメッセージを理解できていないため、犬目線からみると多くのメッセージが必要となり、無駄吠えの頻度が高まります。
愛犬が送っているメッセージをしっかり受け止め、何を伝えようとしているのか、その動機を理解することが必要です。
嗅覚によるコミュニケーション
犬は相手を認識するときに、匂いを最も重要な手掛かりのひとつとして利用しています。
犬同士のコミュニケーションでは相手の嗅覚を刺激する重要な匂いを分泌し、その匂いを嗅ぎ分ける能力を犬は持っています。
排泄の度に分泌物を排出し、他の犬がストレスを感じているか、雌犬が繁殖期なのか、年齢がどれくらいなのかなど多くの情報交換を犬同士で行っています。
犬の嗅覚は五感の中では一番優れていて、周囲の環境から多くの匂いを受け取っています。
ボディランゲージを読み取りましょう
比較的理解しやすいのが視覚によるコミュニケーションで、代表的なものとして犬が出すボディランゲージとして次のものがあります。
体の部位の変化による感情表現
感情の変化に伴い、耳、額、鼻、頭、目、口元、尾、体全体などに現れます。そのときの感情に合わせて複数が合わさって感情を表現します。
例えば、
恐怖を感じた時 耳が後ろに倒れる、口角が引ける、尾を後肢の間に入れる
興奮している時 耳が前を向く、体全体を動かして尾を振る
などが見られます。
カーミングシグナル
犬は不必要な争いを回避する素晴らしい能力を持っています。人や他の犬から脅威を感じたり、犬自身のストレスが高まったときに自分自身を落ち着かせたり、不要な争いを避けるために相手を落ち着かせるメッセージとして使います。
例えば、
目を背ける、頭を横に背ける、カーブを描くように歩く、瞬きをする、鼻を舐める、前肢を伸ばす、あくびをするように口を開ける、被毛を掻く、身体を振るなどが代表的な仕草です。
ストレスシグナル
人と同様、心理・身体的な要因から環境などで犬もストレスを感じると様々な身体の変化を表します。
初期の変化 尾が下がる、被毛を掻く、身体を振る、あくびをする、前肢を上げる、
瞬きをする、鼻を舐める、呼吸が促拍、排尿・排便など
中度の変化 初期の変化の他、尾、耳、目などの変化、尾を後肢に入れる、
髭が前を向く、落ち着きがない、肉球が汗ばむ、舌をペロッと出すなど
強度の変化 初期、中度の変化の他、背中が丸まる、よだれが出る、体に震え
白目が見えるくらい目を見開く、常同行動(セルフグルーミング)、
アレルギー、破壊行動、分離不安など
愛犬と生活しているとき、上記のようなサインを出していませんか?
愛犬のしつけやトレーニングのときはどうですか?
身体の部位の変化、呼吸、表情、行動など、ストレスを感じていないリラックスしている状態からの変化を見逃さないようにしましょう。
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