子犬の社会化には「たくさんの良い経験」
子犬の社会化期は生後3~12週齢頃です。
この時期は好奇心が旺盛で警戒心をあまり持たないので
いろいろなことに興味を持ちます。
この時期にたくさんの経験をした子犬は、情緒の安定した
成犬に成長する可能性が高くなります。
ワクチン接種の弊害
「3回目のワクチンが終わるまで外に出してはいけない」
多くの飼い主さんは病院からの指示でそのように対応しています。
外の環境に慣れる絶好の機会を逃してしまうのです。
そこでお願いしたいのが「抱っこ」でのお散歩♪
抱っこでのお散歩でウィルスに感染することはないのです。
すれ違った人と「こんにちは!」
そしておやつをもらうだけでも大きな経験です。
たくさんの環境に慣れる
子ども、高齢者、眼鏡をかけた人、ひげを生やした人・・・。
同じ人ではありますが、わんちゃんにとっては別人です。
車や自転車、車の通る音、救急車の音、子どもの声・・・。
物や音もわんちゃんにとっては怖いものです。
そんなときは、おやつでちょっと安心させてあげましょう。
抱っこでお散歩するだけでも「初めて!」を経験できます。
家の中でできること
わんちゃんが苦手なものとしてよくあるのは、掃除機とチャイムです。
これにも慣らしたいですよね。
掃除機の音、チャイムの音、知らない人が玄関に来ることは
わんちゃんにとってはとても怖いことです。
掃除機が鳴っている間は離れたところで家族に撫でてもらったり、
ハウスでおやつを食べているなどがいいでしょう。
チャイムが鳴ったらハウスでおやつを食べたり、
来た人からおやつをもらったりするのもいいでしょう。
恐怖体験を積まないことが第一優先です。
小型犬はバッグにも慣らしましょう
バッグやスリングに入って、電車に乗ったり
人混みに出る機会を増やすのも有効です。
慣れてきたら、人混みを歩く練習をするのもいいでしょう。
怖い経験は問題行動につながります
怖い経験をしてしまうと、吠えや噛む行動に移行してしまう
場合があります。
わんちゃんの場合は、恐怖体験は強い印象として残ってしまうので
自分を守るために吠えや噛む行動に出てしまいます。
それを繰り返すとさらに強化されて修正が難しくなります。
なので、叩く、マズルをつかむなどの行為は好ましくありません。
子犬の成長はとても速い
ワクチンが終わる頃は、生後4~5か月になっていて、
人の年齢にすると小学校に入る頃にまで成長しています。
その後の成長も早く、お誕生日を迎えるころには
人の年齢では高校生にまで成長しています。
子犬期の間に、「よい経験を積むこと」
そしてそれが、「よい印象であること」が大切です。
成犬になってしまうと遅い?
そんなことはありません。
時間はかかりますが、環境に少しずつ慣らしながら
よい印象、経験を積み重ねてあげましょう。